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達磨忌 [宗教]

 多忙が続いて久々の更新。特に4日(日)は当寺の達磨忌と息子の運動会が重なり、ハードな一日となった。

 自坊では10月の第一日曜日に達磨忌を開催するが、禅寺では本来、10月5日に行なう法要である。
 達磨大師は4世紀の終わりに南インドで生まれ、中国に禅を伝えた。そのため禅宗(日本では主に曹洞宗・臨済宗・黄檗宗の総称)の初祖と位置づけられている。
 達磨大師の話をするときに最も有名な話は、当時の中国の王様である武帝との問答である。簡単に言うとこんな話。「私はこれまで仏教のために多くの寺を建立し、お坊さんに供養をし、お経を書き写す写経などもしてきました。どんな功徳があるでしょうか。」という武帝の問いかけに対して、達磨大師の答えは「無功徳」、つまり功徳はまったく無いという、そっけないものであった。正直、一般の人にはわかりにくい話です(苦笑)。損得の世界、分別の世界から離れられずに価値判断を行なって生きていては、「真の心の安らぎ」(言い換えれば悟り)など得られようはずもないという達磨大師のメッセージであると、私は理解している。しかしこれを在家の方々にお話する場合、やはり工夫が必要だ。そのまま話しては「何それ?」で終わってしまう恐れがある。

 臨済宗では古来より「不立文字」という言葉がある。「まずは禅体験が第一である」という、実践重視の宗風を表す言葉である。その禅体験によって文字を読んでこそ、初めて理解が深まるという訳だ。
 皮肉なことに、「不立文字」なはずの禅宗は祖師によって著された書物が大変多い(笑)。ただ、中国の祖師たちは十分実践を積み、禅体験を尽くした立場で書物を書いて(もしくは言葉を発して)おられる。それを現代社会において一般の方々へと布教するのは、どう考えても生半可ではない!。布教のために、まずは僧侶自信の「終わりなき」鍛錬が必要不可欠である。
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hiro

ハードな一日をお疲れ様
京都では土曜日晴れたから、運動会をやったのかと思ってたよ~
お子さんの運動会は楽しかったかな?
子供の成長って見ていて微笑ましいんだろうなぁと思いつつ。

そして、お饅頭ありがとう。美味しくいただいております☆
皮の部分がぱりっとしていてぐーですね

by hiro (2009-10-06 14:26) 

ゆう

運動会は楽しい。僕らの頃より内容が充実してるよ。

お菓子、喜んでいただいて嬉しいです。
こちらはもらってくれて助かったよ。
by ゆう (2009-10-06 23:42) 

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