SSブログ

大徳寺の開山さま:その3

 午前中、子供と少しだけジョギング。気候が肌寒くなってきました。こんな日の運動は、体が温まって気持ちいいです。
 それでは、午後から時間が空いたので、その3を書く。

 東福寺において修行をしていた大方源用は、当時五山文学僧としても名をなす雙峰宗源をはじめ、諸文芸僧について漢詩文の研鑽につとめることができたと思われます。大徳寺には『大方和尚法語』というものが遺されているのですが、これは元文4年(1739)に大方源用の法語が一冊に纏められたものです。大方源用350年遠諱に合わせて、バラバラであった資料を集めて作成されました。そこには70余の法語が遺されております。
 そして、五山文芸上で特筆されるべきことは、景南英文を法嗣にもったことです。景南英文は、長文の散文を得意とし、将軍足利義教に大切にされ、多くの作品を現代に残す文芸僧です。
 しかし、残念ながら景南英文と大徳寺の関わりは何もありません。大徳寺に作品が所蔵されているということもありません。。。誠に残念ながら。。うう。。。

 さて、大方源用の塔所は、2か所あります。一つは近江大徳寺、もう一つが京都東福寺塔頭の大仙庵。大徳寺と大仙庵は、大方源用の開創寺でもあります。
 この大仙庵は、天明8年(1788)11月の東福寺の末寺帳には登場しますが、現在では廃寺となって存在しません。江戸時代の東福寺塔頭は49か院で、その一つに数えられておりましたが、現在の塔頭の数は25か院。明治の段階で合併され、廃寺となったと考えられます。その結果、現在では大徳寺が大方源用禅師唯一の塔所ということになりますね。

 大徳寺内、開山大方源用禅師の墓所。祖師の墓の中心にあります。
001.JPG

002.JPG


 以上で、「大徳寺の開山さま」についての記述はおしまいにします。お読みいただきありがとうございました。


五山禅僧伝記集成

五山禅僧伝記集成

  • 作者: 玉村 竹二
  • 出版社/メーカー: 思文閣出版
  • 発売日: 2003/03
  • メディア: 単行本


新日本禅宗史―時の権力者と禅僧たち

新日本禅宗史―時の権力者と禅僧たち

  • 作者: 竹貫 元勝
  • 出版社/メーカー: 禅文化研究所
  • 発売日: 1999/07
  • メディア: 単行本



nice!(4)  コメント(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:blog

nice! 4

コメント 1

コトタマノマナビ

紹介


日本語の起源

言霊百神

kototama 100 deities
by コトタマノマナビ (2014-11-14 18:17) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0

過去の記事一覧

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。